Gmailをうまく使う設定あれこれ(3) Gmailで複数アカウントを一元管理

  • 追記(2009-10-01): 「転送元メールごとのラベル付け」についての節を追加。

一つのGmailアカウントで、自分が持っている全メールアカウントを一元管理することができれば、メールの管理が非常に楽になる。そのGmailアカウントだけを見ればよくなるからだ。今回は、その方法についてまとめる。

対象バージョン
記事投稿日時点のGmail、Thunderbird2.0.0.23

連載初回

記事目次

  • メールの集約のための設定
  • 転送元メールごとのラベル付け
  • テンプレートの利用
  • メール差出人の設定

メールの集約のための設定

一つのGmailアカウントにメールを集約する方法は、簡単だ。自分が持っている全てのメールアカウントについて、

  • GmailのWebUIで、Gmailから各アカウントのメールをPOP受信するように設定
  • 各アカウントで、受信メールをGmailへ転送するように設定

のどちらかを行うだけでよい。

転送元メールごとのラベル付け

Gmailでは、"username+xxx@gmail" というような、アカウント名 username と @ との間に "+xxx" という文字列(xxxの部分は任意)を挟んだアドレスへのメールも、"username@gmail.com" へと送られるようになっている*1

この機能を使うと、転送元のメールアカウントごとのフィルタリング設定が容易にできる。

転送先(集約先)のGmailアドレスが "username@gmail.com" であるとして、以下のようにフィルタリング設定を行う。

  1. 転送元アカウントごとに、適当なラベルを作成しておく。例えば、ある転送元アカウントの名前が "xxx@example.com" だった場合、"xxx" というラベルを作成する。
  2. 前節の設定で、「受信メールをGmailへ転送する」ほうを利用し、転送先アドレスを "username+xxx@gmail.com" にする。
  3. GmailのWebUIで「設定 --> フィルタ --> 新しいフィルタを作成」と進み、「キーワード」欄に "deliveredto:username+xxx@gmail.com" と入力する。
  4. 「次のステップ」で「ラベルを付ける」をチェックし、ラベル "xxx" を選ぶ。

以上で、"xxx@example.com" に送られたメールは、"username@gmail.com" に送られ、かつ "xxx" というラベルが付加されるようになる。


参考:

テンプレートの利用

ひとつのアカウントで全てのアカウントを管理するということで、署名やテンプレートをうまく使い分けることが必要になる。

Thunderbird側では、テンプレート管理のためのアドオン、たとえば「Quicktext」を使えばよい。

GmailのWebUI側では、GreasemonkeyスクリプトGmail Template Switcher - v 2.0」を使うことで、アカウントごとにテンプレートを切り替えて利用できる。

メール差出人の設定

メールの差出人を各アカウントごとに設定し、それらを切り替えてメールを送信できるようにしよう。前回の記事でも同じ内容があったが、再掲する。

Thunderbird側では、「ツール --> アカウント設定 --> 差出人情報の管理」で複数の差出人アドレスを設定できる。ただしその前に、「ツール --> アカウント設定 --> 送信(SMTP)サーバ」で、メールの送信に用いるSMTPサーバの設定をしておくこと。

GmailのWebUI側では、「設定 --> アカウントとインポート --> 名前 --> 別のアカウントからメッセージを送信」で、複数の差出人アドレスを設定できる。

ところで、送信に使うSMTPサーバアドレスと、差出人として設定したメールアドレスが異なっている場合、前者が「Sender(送信者)」、後者が「From(差出人)」としてメールに記録されて送信される。ゆえに、メールの受取人は、その両方のアドレスを知ることができる*2。もし「Sender(送信者)」を知られたくない場合は、注意すること。

*1:別のアドレスやエイリアスからメールを送信する - Gmail ヘルプ

*2:例えば、受取人がThunderbirdを使っていた場合、受け取ったメールの標準のヘッダに両方のアドレスが表示される。