72の法則(1) 利息の計算で高校数学と関数電卓に感動するお子さま大学生

タイトルはピーター・サックスさんから。今日の話は、利息計算をする過程で高校数学と関数電卓のよさを再発見した、というもの。

72の法則

ふとしたきっかけで、72の法則を知った。これは、資産運用の年利x%と、元本を2倍にするのに要するおおよその年数yとの間に、x \times y \simeq 72が成り立つ、というもの。なるほど、これを使えば、「年利N%の金融商品」という文字列に出会ったとき、それがどの程度いいものなのか、を即座に直感的に把握できるわけだ*1

例えば、実際に年利4%の債権があったとして、二倍になるまでの年数を計算してみると、 4 \times y = 72 より y = 18、つまり約18年かかるわけだ。と、ここで正確な年数が知りたいため、ちゃんとした公式を使っての計算もしてみた。

二倍になるまでの年数をN、元本をAとおくと、

 2A = A (1 + 0.04)^N
2 = 1.04^N
N = \log_{1.04}2 = \frac{\log_{10}2}{\log_{10}1.04} \simeq 17.7

確かにだいたい18年になる。

高校数学すげえ

ところで、最初の方程式を書き下したとき、方程式をコンピュータでささっと解けないか、と考えた。しかし、そのためのソフトウェアを探したりプログラムを書いたりするのが面倒だったので、高校数学を思い出しながら対数の公式と関数電卓を駆使して解いた。やっぱり高校の数学って重要ですね。ちゃんと勉強していてよかったと、変なところで感動してしまった。

ちょうど2009年のセンター試験も終わったところですが、高校生の皆さん、受験勉強で頑張った高校数学はちゃんと日常で役に立ちますよ。

関数電卓すげえ

何年かぶりに関数電卓を使ったけれど、機能の豊富さにあらためて驚く。単純な四則演算はもとより、微積分、行列、ベクトル、統計に連立方程式の計算もできるとは! 今度から、ベクトルの内積計算はこれでやろうっと。

*1:いい年してこんなことも知らなかったの? とか言うなよ。絶対言うなよ!