会計知識ゼロでもOK: 國貞克則「決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法」

経済ネタにはトンと疎く、経済ニュースで難しい会計・金融用語が出てくるとつい読み飛ばしてしまう。時は100年に一度の大不況、就職活動も近いのに、こんなことではいかん。以前買ってみた経済の本は、ほとんどが本棚の隅で読まれないまま。「経済学を学ぶ」、「大暴落1929」、「格差社会 何が問題なのか」、…。そういう大学生、私の他にもいるのでは。今年こそは少しずつでも消化していきたい。

というわけで今日の読書メモはこの本。


決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法 (朝日新書 44)

決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法 (朝日新書 44)

本書は、まったくの会計初心者向けに、財務三表(損益計算書貸借対照表キャッシュフロー計算書)を読む方法を解説したもの。最初に財務三表の概略について説明した後、具体的に会社の事業活動をシミュレーションしながら財務三表を作ることで、財務三表それぞれの内容や、相互の関係が理解できるようになっている。

会計の本はさおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)くらいしか読んだことがなく、本書が類書と比べてどの程度分かりやすく書けていて、内容も正確なのか、は判断できない。とはいえ、財務三表の基本については理解したつもりにはなれた。他の類書を読むための基礎体力はついたのではないかと思う。

実践編。トヨタ自動車の2007年度の有価証券報告書EDINETで入手し、財務三表のところを読んでみた。細かい項目でわからないところもいくつかあったが、そういう部分は無視しても、ちゃんと「何がかいてあるのか」は理解できた。また、企業の財務諸表を比較してランク付けする財務分析.jpを見てみたが、比較している財務指標の意味がわかっているので、ちゃんとランキングの意味がわかった。

自分と同じような境遇の人にはお勧めできる、と思う。